添削屋

最近2月中の就職活動によってできた知人やウェブ上の大学生から、自己PRや志望動機、エントリーシートをみてほしいという依頼がよく来る。事の経験はおろか大企業から内定をもらったことも無いズブの素人だが、私がチェックしたエントリーシートは殆ど通過していると言うのでちょっと嬉しい。

だが、中には60社近く選考を受けている人がいたり、ウェブ適性検査のログインIDとパスワードをお利口そうな先輩に伝えて替え玉受験をするフトドキ者がいたり、志望する会社をやたらべた褒めしたりする人もいて、他人ながら就活のウンヌンをするその前に私は「なぜ働きたいの?」と質問をするようになった。
すると「将来の具体像が決まっていて、それには○○の仕事が一番近道」という納得の行くものから、お金が欲しいという「そりゃそうだ」と思う正直者や、「社会貢献をして人の役に立ちたい」という素晴らしい事をいう人まで色んな回答を得られたが、働きたい理由なんて早々簡単に解るものではないと思うのが本音である。

私は中学校の頃、親から大卒なんて意味が無いと聞かされて育った事もあって、大学にいって遊ぶよりもスーツきて電車に揺られてみたいという訳が解らない動機から働きたいと思い、普通科では無く商業高校に進んだ。高校時代もこれといって夢は無く、たまたま中学校の頃美術部で毎日陶芸と溶接ばかりしていたので、デザイナーなんてカタカナでかっこいいじゃんという理由で卒業後商品企画系の仕事をした。
大学に入る前の3年間、その仕事をしたり中古の外車を買って乗り回したり、パチスロや麻雀に明け暮れたり、辞めようと思った数週間地元と愛知の大学から専門まで組まなく見学にいったりと、ビジョンをもってそれを忠実に実現しようとしていたわけではない。
21歳で大学に入ってその間働いていたといえば「若いのに真面目だね」と言われるが、それを私は必ず否定する。
働いているからといって、何でもかんでもしっかりしてるわけじゃない。
中身は18歳であれば大学生でも社会人でも18歳に変わりは無い。
そういったことは年齢や立場よりもその人個人の人格に掛かっている。
そういう経験もあるから私は大学生が遊んでいても何も疑問に感じないし、それを見て自分はどれだけ不遇なんだと嘆く高卒社会人組にもまったく共感を覚えない。

しかしながら合計して16歳から8年間もの間、「俺って何が向いてますかね?」とか「どうすればデザイナーになれますか?」 といった質問し続けると、やがてそれは質問では無い事に気づく。
仮に誰かに答えが得られたとしても、自分で探して見つけない限り結局破綻するからである。
それ以降たまに脱線もしてしまうが90%を自分で事前に調べるクセをつける生活を続けていれば、肩書きだけで人を賞賛したり信用しなくなり、逆にその肩書きが無くなった時、素っ裸で何が残っているかが重要だと思うようになる。

だから、志望会社の採用ページやWikipediaの情報をコピペしたものや、どこかの対策本の例文に乗っているような美しすぎる自己PRは、2、3質問すればそれが嘘だとすぐ解る。
私からすれば本当に行きたいと思っている会社の志望動機は、事前通知なしでその場でエントリーシートを書けといわれても、それなりの志望理由が即座に思いつくだろうし、どうしてもその会社じゃなければいけない理由があり、採用される必然性まで感じているほどLoveであれば、面接の時も「もっと聞け聞け」と思うだろうし、模擬面接とか面接の達人なんて無用なはずだ。
だがリハーサルはやった方が良い。人間誰でも松山千春のように「俺は一流だからリハーサルはしない」と言えるものでは無く、会社に入りたい明確な理由と自分を他人に紹介したい事、しなければいけない事が解っているが、いざ質問されると上手く順序立てて話せない人はリハーサルは絶対必要である。
ちなみに私は作品のプレゼンや、部長とミーティングするときなどは必ずアガるのを知っているので絶対リハーサルをする。ミーティングのリハーサルなんてなんとも格好悪いが、短時間で相手に解ってもらうためには必須なのだ。

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