あと6日

21日で退職の予定が、再度延長し28日までとなった。

今度こそ本当の最後。
延長回数は実に5回。

昨日はある会社の面接に伺った。
そこはあるものを大正時代から作り続けているある店舗を引き継いだ30代前半の社長が経営する小さな会社。
オンラインショッピングの売上げを伸ばす事を目標とし、ウェブ運営管理者の求人募集があったのだ。
私は28日で事実上無職となり、学校の勉強と大学院が迫っているので本当は普通の学生らしく昼間は勉強したいのだが、お金のやりくりをどう考えてもそれは無理だと判断した。
そこは最初から給料が高く、自宅から歩ける距離だったので初めは迷わず応募した。いつものように。

しばらくすると、目標の売上げ金額を提示され、その目標達成の可否とその理由をメールで送るという書類審査?の様な連絡があり、その仕事内容自体は力試しに大変おもしろそうだったのだが、とても学校を続けられそうもないので、辞退とともにメールの質問の回答を送信した。
なぜ回答を送ったかというと、採用方法を取るそのやり方に好感を抱いた事と、対象としている問題と受け取ったデータがユニークで、学生の私でも意見を述べられる余地があると思ったからである。
その後担当者さんから辞退の確認と、回答のお礼、そして別に仕事があるからいかがですかとの嬉しい連絡があった。

そりゃもちろんですと私の希望条件を添えて返事をしたり日程を調整するなどして、昨日の朝面接に伺った。
初対面なのだが当初思っていた通り社長が大変お若く、終始リラックスしたムードで面接をし、社長があるデベロッパーの役員をしていた頃からなぜ独立を選んだのかという理由や、現在のお店の問題点、そして今後の展望をまずは具体的に説明してもらった。今でも尊敬する私の元上司と考え方がかなり似ている。そう思った。
そして私を呼んで頂いた理由を聞き、仮に採用となった場合何を担当するのか詳しく話しを聞いた。

まず絶対的に言える事は、雇用形態は何であれ、ルーチンワークをこなして帰るだけでお金をもらうのだけは避けたいということだ。
もちろん仕方なくそれだけの一日もあるかもしれない。
しかし、そういったポリシーを持つには「考えずに働くという事はワーカー自身だけでなくお互いにとって不利益としか思えない」という学生を続けてきて出来上がった確信的な理由があるからだ。

今いる職場では、何もしなければきっと正社員にはROIが低すぎて任せられない時間のかかりそうな仕事をせっせとこなすだけの、退屈な日々を過ごしていただろう。このままではただの「学生やってるバイト君」で終わってしまうと焦り、ソフトウェアの使い方を工夫したり作業手順そのものを一から組み直して、通常1日かかる仕事を3時間程度でやれる方法を考案した。
そして余った時間は一秒でも時間短縮して人が関わる時間をどれだけ減らすかだけを考え続けた。
プログラマの三大美徳は無精(Laziness)短気(Impatience)傲慢(Hubris)であると言われているが、この話も似たようなものである。
「面倒だ」と思う事を二度と繰り返さない仕組みを考える。
時間に価値をおく事にデメリットは皆無である。

結果、あるマイナーな海外のフリーソフトが社内使用率90%になってそのソフトが大活躍したり、Autocadの海外のアドオンを、許可をもらって日本語に書き換え、会社共通のルールに合わせてカスタマイズをしたり、非正規雇用者が30分近くかかっていた給与計算を、全てマクロ処理化させて3分で終わるようにしたりと、定期的にくる面倒な作業にかける時間を消し去ろうと時間短縮男をしばらく続けていた。大抵は問題解決に至りそうなプログラムなり手法をよそから引っ張ってきて加工して対処してきたが、もし仮にそれ自身を自らが作り出せればそれはかなりエクセレントで、今見えないものが見えているのかもしれない。

その後自分に与えられた仕事は前回日記に記した通り変化したが、デザインアシスタントといっておきながらデザインについてはそこで特に学んだ記憶が無いに等しく、「デザイナーアシスタントをしてました」と言えたものではないのだが、自分の立ち位置・やるべき事を判断して外部スタッフとして新たな余剰時間の提供という点では少しは貢献できたと思っている。

18歳のサラリーマンの自分がこれを読めば「おおお」と思うだろう。
それは24歳の大学生の自分が過去を振り返ってなぜこの時こうすることが出来なくて、途中で辞めて上京したんだということが今でも山ほど記憶に残っているからである。
しかしあと数年もすれば今言っている事がどれほど掘り下げの甘い内容だったか苦笑いしているに違いない。
私は不器用だから敏感に即座に自分の状況や、客観的な能力を察知できずに、ある時こうして振り返っては少しずつ成長していく人間なのだろう。

何にせよ、少しでも大学院の研究したい内容に関わりが見出せ、そして私が入る事で形は問わず「雇って良かった」と思ってもらえるようなストーリーをある程度予測できる所で仕事をして学部最後の年を過ごしたい。
分野は大学院で研究したい内容でも現在大学で学んでいる事と表向き関係が無いとしても、

データ収集→分析→問題点発見→対処法の考察→具体的な適用方法→プレゼン→実行

という流れは、学校でやってる事と比較すれば

敷地調査、歴史などの各資料の収集→分析→問題点や必要なもの、不要なものの選定→プログラミング→建築に変換→プロジェクトの表現方法の研究→制作→発表

と、何も変わりが無い。
最近仕事も設計課題も研究論文も、そのリアリティや難易度に差はあれど自分で考えた事を表に出す一連のプロセスはどれも同じように感じている。
大学院入試に必須なのはオフィスを考える者として経営の仕組みはもちろんの事、マーケティングという行為の本質的な目的の理解と言語的な意味でのエンジニアリングの定義、そしてデザインとのそれら2つ関連性を独自性ある視点をもって説明できるかどうか。おそらくこうだと勝手に過去問から予想している。

大学院の入試まで推薦はあと2ヶ月ちょっと。
毎度の様にスケジュール管理が下手くそで予定通りに事が進んでおらず、あと6日で辞めるのに14日くらいかかりそうな仕事が最後に抱えていることもあり、ここ1ヶ月はTOEICへの準備も大学院の試験勉強も何も進める事が出来ずに時間が過ぎ去って焦りプライベートはかなり悪循環である。

社会人から大学生へ、そしてハーフな社会人学生から再度大学生へ。
5月から身に置かれる環境が一気に変わる。おかげでなかなかの貧乏である。

卒業制作前の意匠系の大規模な最後の授業は敷地の選定から調査、ダイアグラム等を全て1人で行い、最終的に何かしら施設というファンクションをもった建築物として完成させる課題を約3ヶ月をかけて取組む。

大学院の試験後はすぐに課題の提出日なので、今一度

・最低限の生活費、学費の一部を得られる仕組みを作る
・仕事は部分的でも考える事を必須とするものにする
・後悔が無い様にキチンと大学院の入試を受けられる状態にする
・卒業制作に向けたプレ課題であるプロジェクトを、仕事に要していた時間が大幅に減るこれから満足の行くものに仕上げる
・5月末のTOEIC730点以上を取得する
・TOEICだけでなく英語の論文のサマリーくらいは読めるようにしておく
・今の研究室のネットワーク環境、ウェブによる情報発信方法を改善する

この7項目を8月頃までに全て達成するに適したダイアグラムを自分で考えださねばならない。
優先順位として上から並べたがまずは冒頭に書いた面接の結果が第一歩だ。
どうか受かっていますように。

最後に無残な最期だったフランスの革命家ナポレオン・ボナパルトの名言。

「状況?何が状況だ。俺が状況をつくるのだ。」

一度でいいから(責任をもった上で)言ってみたいものだ。

Leave a Reply

Your email address will not be published.