kaniya Fine Arts

「美術の世界の価値は、「その作品から、歴史が展開するかどうか」で決まります」

村上隆の著書芸術起業論の抜粋。

小飼さんの404 Blog Not Found内の書評で気になり読んでみたが、芸術だけに限らずビジネスの対象外と目されているカテゴリーを戦略的に市場へと結びつけるエッセンスが散りばめられてるといった印象。

有用な抜粋や書評は以下2つを読めば立読みしなくてもOK。

芸術起業論
http://suadd.com/blog/2009/05/takashi_murakami.html

「村上隆 芸術起業論」 から
http://members.jcom.home.ne.jp/futamura/from%20murakamitakashi-geijyutsukigyouron.html

昨日、広島市立大学芸術学部出身の大学の友人から「同期の友人がおもしろい事をはじめたよー」と、とある芸術家集団を紹介してもらったので、「芸術活動で生き抜くためのロールモデル」としてここに紹介させてもらう。

アトリエ内

ユニット名は「kaniya Fine Arts」。
ウェブサイトはまだ無いようなので、ファウンダーでユニットリーダーの山田哲平さんのサイトをご紹介。
kaniya Fine Arts アトリエ開き (2009/05/08)

広島市芸大学院彫刻専攻を修了したメンバーが中心となり、仲間とともに8人で使われてない工場をアトリエとして創作活動を行っているようだ。地元新聞で取り上げられ(広島経済新聞)、今後の動向が注目されている。

上記同大OBの友人とは、これまで幾度となく「芸術ってそもそも何なの?」というテーマで議論してきた。

  • 「何かを媒介して自分を表現する」という対象がたまたま絵画や彫刻だったりするだけで、芸術はものすごく庶民的なものだからその一部分だけを取り出して小奇麗な展示スペースに並べて静かに歩いてみて回るスタイルは何だか滑稽
  • 政府や自治体の様な中立性が求められる機関がはじめるイベントにとって芸術家という存在は利害関係を感じずに自然と慈善活動らしいイメージに結び付けられるので依頼しやすいクライアント(その根拠は報道系番組でフリージャーナリストを求める背景と似てる)
  • 美術作品にコンセプトや意図等を求める事自体ナンセンスで、作家から切り離して作品を観て、見る人によって受け取り方が異なる所がポイントであるから極めて抽象的であり、ビジネスにもっていくのは難しい

などなど各々が言いたい放題言ってきたが、資本主義経済と全く毛色が違う「芸術」で生きていく為に、リアリティのある提案をしている1つの成功例が村上隆氏なのだろう。

話が逸れたが、kaniya Fine Artsの良さは活動拠点として選んだ地方の工場跡地と、活動のオープン性にある。
建築形態として、工場のリノベーションはディスプレイ空間としてはピッタリだ。
倉庫やギャラリーよりも生々しさが伝わり、「そこで制作している」という記号が明確に伝わりやすい。
終日工場のシャッターを開けて、見学客用の動線を作っておけば、リアルタイムギャラリーとすることもできる。

23区内だったら騒音や土地の関係上難しいに違いない。
ローカル地域の特性を活かしてこの事例が他の分野にも影響を及ぼせば、日本版chashamaとして町おこしのネタとなり、今まで完成品を展示会という形でしか一般人に披露できなかった若手作家達にとって絶好プレゼン機会の創出の場として期待できる。

何かモノを作っていた工場が使われなくなり廃墟となった後、作る”人”が変わる事で作り出される”モノ”も変わり、
だけども「ファクトリー」としての建築用途が保たれたままというのが何だか面白い。

1 Reply to “kaniya Fine Arts”

  1. my recemt posts kaniya Fine Arts:
    「美術の世界の価値は、「その作品から、歴史が展開するかどうか」で決まります」
    村上隆の著書芸術起業論の抜粋。
    小飼さんの40.. http://bit.ly/zSgij

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